雪と青空の『岩瀬家』。
2018年 01月 22日
『世界遺産バス』(加越能バス)で、高岡駅から1時間30分。
今回使用している『青い空 富山・五箇山1日フリーきっぷ』での
フリー区間の最奥となるバス停「ささら館」(南砺市)のひとつ手前となる
バス停「西赤尾」に到着(12:25ごろ)。最初の下車地となりました。
乗ってきたバスはこの先、富山・岐阜県境を越えて、白川郷までゆきます。
バスを降りると目の前にどーんと構えているのが、この地域で最大規模の
合掌造り家屋、国指定・重要文化財の【岩瀬家】です。
ここは、有料で見学者を受け入れしています。
今回のきっぷの提示で団体料金となる240円(一般は300円)で、家屋の内部を
じっくり見学することができます。
私一人の入館でありながら、囲炉裏端にてお茶をもてなしていただき、
現在の主から、この合掌造りの歴史と概要を説明してもらえるという
サプライズもありました。
そのあと、5層であるこの建物を、はしごを使って昇り、内部をじっくり
観察しました。
囲炉裏の薪が燃えて燻したような匂いが家屋上部へと広がります。
合掌造りの特長としてよく知られているとおり、釘や金具を一切使わない
柱や梁にはそのいぶした煙の煤が付着することで耐水性や腐敗を防いで
いるようにも見えます。
日本の伝統家屋をいまなお丈夫に支えていることを目の当たりにします。
養蚕が産業の中心でもあったため、合掌造り家屋では、人が暮らしていたのは1階部分だけであり、2層目から上は、お蚕さまのための空間となっていたわけです。とにかく広い。屋根を支える両側の柱がしっかりと縄で結ばれており、フロアには一切柱が立っていないのがあらためてスゴイと思ってしまいます。
切妻部分となるところには障子があり、そこから光が入り込んできます。
静かで美しい光景にその場から離れがたくなります。
雪のなかにたたずむ合掌造りの【岩瀬家】。
堂々たる風格は、西赤尾の集落のまさに中心的存在感を強く印象付けます。
また、すぐとなりにある【行徳寺】も【岩瀬家】とともに江戸期以来の
数百年の歴史をいまも伝える貴重な存在となっています。
厳しい冬の風雪に人々とともに過ごしてきたこその美しさを感じることが
できました。 (行徳寺については、今回の連載とは別にご紹介する機会をもちたいと考えています。)
ここから、こんどは来た道を『世界遺産バス』で戻りつつ、【菅沼集落】、
【相倉集落】に途中下車しながら立ち寄っていきます。
ということで、まだまだバス旅はつづきます☆
by tabinoirodori
| 2018-01-22 23:19
| バスタビ!!
|
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